2024年春、「CALL」は、怪我を負った少女との出会いを起点に、過去に起こった、あるいは未来に起こるであろう出来事だけではなく、その時に直面する生命が発する感情をも浮かび上がらせようと試みた作品群です。断裂した大地や未開拓な惑星の表面を想起させるバルーンの表面をマクロ的/ミクロ的な視点で、過去/現在/未来へと思考を往来させることで、その中の声にならない音を導き出す作品を目指しました。言語化されずに彷徨う音は、人間の内面で抱えるそれぞれの課題に反響し、シグナルとなって個々で異なる呼応を生み出していく筈です。
「CALL」の作品群は、写真家・小川真輝と共に、およそ1年、各々の異なる知識・経験や領域を越境しながら試行錯誤を重ねて、バルーンのひび割れた表層の写真作品群をまとめた本となります。
本は、20点に渡るひび割れたバルーンの表層作品を収録。全ページ見開き装丁の仕様で、各作品ごとにミクロとマクロの世界を写し出しています。表紙にあたるページは、本の中央に存在し、タイトル「CALL」が宇宙に浮かぶ惑星群を照射。中心から左右にページネーションが存在しない形で惑星のひび割れた表層を追っていく展開となっています。また、スリーブケースの通常版の他に、本とホイッスル+ひび割れたバルーンの現物チップが内蔵されたエディション版もリリース。額装作品と連動した仕掛けとなっています。